Report

専門家を招いた研究会・分科会やオープンシンポジウム、その他の「Innovation Nippon」の諸活動において発出された提言書やとりまとめなどをご紹介します。リンクの表示されている各書類は自由にダウンロード頂けます。

研究会報告書

フルレポート(PDF)

概要版(PDF)

日本政府において、2021年6月には「青少年が安全に安心してインターネットを利用できるようにするための施策に関する基本的な計画(第5次)」が決定され、2023年6月には「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ」が公表される中、青少年の適切なインターネット利用の促進に、産官学で高い関心が集まっています。また、諸外国でも大きな課題となっており、新たな法整備を実施している国も少なくありません。

このような状況で、わが国における青少年のインターネット利用に関する適切な施策を検討するには、実証研究を実施し、エビデンスベースで進めることが肝要です。本研究では、青少年自身とその保護者を対象とした調査を軸に、青少年のインターネット利用に関する幅広な研究を行い、わが国がとるべき施策について検討し、14の提言を策定しました。

【青少年の安心・安全なインターネット利用に向けた提言】
行政への提言
1.家庭内ルール作りの支援強化
2.ペアレンタルコントロールサービスのさらなる普及支援
3.ペアレンタルコントロールサービスの使い方に関する啓発(特に利用時間管理等)
4.青少年・保護者双方への啓発の拡充と啓発コンテンツポータルサイトの創設
5.ポジティブなIT活用とトラブル事例や対処方法に関する啓発の強化
学校・教育現場への提言
6.偽・誤情報への対応力を育む啓発・教材の拡充
7.デジタル技術を活かした教育推進:国際交流・個別最適化・地域格差の解消など
プラットフォーム事業者への提言
8.年齢確認の実効性向上
9.「子ども向けアプリ」のさらなる開発・実装
10.青少年向けの啓発コンテンツの作成と分かりやすい表示
保護者・家庭への提言
11.親子で話し合いながら、「利用時間」「利用場所」のルールを再点検する
12.保護者も共に学びつつ「トラブル対応方法」や「安全な使い方」を親子で共有する
研究者・学術セクターへの提言(今後の研究課題)
13.携帯端末利用の影響に関する実態調査と研究の深化
14.各種ペアレンタルコントロール・啓発の効果検証

【調査研究プロジェクトメンバー】
‒ 山口 真一(国際大学GLOCOM 准教授・主幹研究員)
‒ 渡辺 智暁(国際大学GLOCOM 教授・研究部長・主幹研究員)
‒ 逢坂裕紀子(国際大学GLOCOM 研究員)
‒ 井上絵理 (国際大学GLOCOM 主任研究員)
‒ 大島英隆 (国際大学GLOCOM 研究員)
‒ 山内萌 (国際大学GLOCOM 研究員)

※ Innovation Nipponは、国際大学GLOCOM が、グーグル合同会社のサポートを受けて2013年に立ち上げた研究プロジェクトです。情報通信技術(IT)を通じて日本におけるイノベーションを促進することを目的とし、法制度や、産業振興・規制緩和等の政策のあり方、ビジネス慣行などに関する産学連携の実証的なプロジェクトを行い、関係機関の政策企画・判断に役立ていただくための提言などを行っています。

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